矯正歯科のデメリット

2025年07月04日

1. 費用が高額である

矯正治療は、ほとんどの場合、自由診療(保険適用外)となるため、非常に高額な費用がかかります。

全体矯正: 60万円〜150万円程度が目安です。

部分矯正: 10万円〜70万円程度が目安です。

さらに、これらの費用以外にも、カウンセリング料、精密検査料、抜歯費用、毎回の調整料、保定装置(リテーナー)代、保定観察費などが別途発生する場合があります。総額制(トータルフィー制度)を採用しているクリニックもありますが、その場合でも含まれる範囲は確認が必要です。経済的な負担は、矯正治療の大きなデメリットの一つと言えます。

2. 治療期間が長い

歯をゆっくりと動かすため、治療には長い期間を要します。

全体矯正: 1〜3年程度かかるのが一般的です。

部分矯正: 数ヶ月〜1年半程度。

治療期間は、症例の難易度、選択する矯正方法、患者さんの協力度(マウスピースの装着時間など)によって変動します。さらに、矯正装置を外した後も、歯の後戻りを防ぐために「保定期間」としてリテーナーを装着する必要があり、この期間も通常2年程度、場合によってはそれ以上続くことがあります。長期にわたる治療と通院は、時間的・精神的な負担となり得ます。

3. 痛みや違和感が生じる

歯を動かす際には、歯や歯茎に力が加わるため、痛みや違和感が生じることがあります。

装置装着直後や調整後: 数日間、歯が浮いたような痛みや、噛んだ時の痛みを感じることが多いです。

口内炎: ワイヤーやブラケットが口の内側に当たり、口内炎ができることがあります。マウスピース矯正でも、初期には違和感や舌足らずな話し方になることがあります。

これらの痛みや違和感は、慣れていくことが多いですが、食事や会話に支障をきたすこともあります。

4. 口腔ケアが難しくなる(虫歯・歯周病のリスク増加)

矯正装置を装着すると、歯磨きが難しくなり、食べかすが挟まりやすくなります。

ワイヤー矯正: ブラケットやワイヤーの周りに汚れが溜まりやすく、丁寧に磨かないと虫歯や歯周病のリスクが高まります。

マウスピース矯正: 取り外しが可能ですが、装着時間が長いため、飲食前に外して歯磨きを怠ると、マウスピース内で菌が繁殖しやすくなります。

矯正治療中の虫歯や歯周病は、治療の進行を妨げ、期間を延長させる原因にもなります。

5. 見た目が気になる場合がある

特にワイヤー矯正の場合、装置が目立つことを気にする人もいます。

表側矯正: 歯の表面に金属や透明なブラケットがつくため、人によっては見た目の抵抗を感じるかもしれません。

裏側矯正: 歯の裏側に装置をつけるため目立ちませんが、費用が高く、舌の違和感や発音の変化が生じやすいというデメリットがあります。

マウスピース矯正: 透明で目立ちにくいですが、完全に目立たないわけではありません。

6. 食事の制限がある

矯正装置の種類によっては、食事に制限が生じることがあります。

ワイヤー矯正: 硬いもの(おせんべい、氷)、粘着性の高いもの(キャラメル、ガム)、前歯で噛みちぎるもの(リンゴの丸かじり、骨付き肉)などは、装置の破損や変形の原因になるため避けるべきです。

マウスピース矯正: 飲食時は基本的に装置を外すため、ワイヤー矯正ほどの制限はありませんが、色が付く飲食物(コーヒー、カレーなど)は避けるべきです。

7. 健康な歯の抜歯が必要になる場合がある

歯をきれいに並べるスペースが足りない場合、健康な歯を抜歯する必要があるケースがあります。抜歯には抵抗を感じる方も少なくありません。

8. 後戻りのリスクがある

矯正治療が終わった後、リテーナーを指示通りに装着しないと、歯が元の位置に戻ってしまう「後戻り」のリリスクがあります。リテーナーの装着は非常に重要であり、怠るとせっかく時間と費用をかけた治療が無駄になってしまう可能性があります。

9. 歯根吸収のリスク

歯を動かす過程で、ごく稀に歯の根が短くなる「歯根吸収」が起こることがあります。多くの場合、治療に大きな支障はありませんが、程度が著しい場合は注意が必要です。

10. 顎関節症のリスク

矯正治療によって噛み合わせが変化し、稀に顎関節症の症状が出たり、既存の顎関節症が悪化したりする場合があります。

これらのデメリットを理解した上で、矯正治療のメリット(見た目の改善、噛み合わせの改善、口腔衛生の向上など)と比較検討し、歯科医師とよく相談して治療を進めることが大切です。

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